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アスペルガーなど発達障害のある沖田×華さんのエッセイ漫画 「毎日やらかしてます」

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アスペルガーなど発達障害のある沖田×華さんのエッセイ漫画 「毎日やらかしてます」

いろいろな漫画家さん自身の経験を漫画にしたエッセイ漫画が好きで、よく読んでいます。
吾妻ひでおさんの「失踪日記」とか、卯月妙子さんの「人間仮免中」、永田カビさんの「さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ」、平沢ゆうなさんの「僕が私になるために」など。
最近では、大月悠祐子さんの「ど根性ガエルの娘」がすごく面白かったです。
「ど根性ガエル」で一世を風靡した吉沢やすみさんの娘さんが描いた漫画ですが、崩壊した家族の再生物語だと思って読み進めていくと最新話の15話で衝撃を受けます。
改めて1話を読み返すと全く違う印象になるという話の組み立て方はものすごいと思いました。

今回紹介するのは、沖田×華さんの「毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」です。
沖田×華さんといえば、産婦人科医院で働く看護師見習いの視点から命を見つめた「透明なゆりかご」や知的ボーダーの息子さんをもつアシスタントさんの経験談をもとにした「ハザマのコドモ」などの作品がありますが、この作品では自身がアスペルガー症候群(AS)、学習障害(LD)、注意欠陥多動性障害(AD/HD)の診断を受けて今まで経験してきた実話がもとになっています。
私は特別支援学校での教諭経験があり、今までに多くの発達障害のある子どもたちとかかわってきているのですが、それでも、実社会で発達障害の大人の方と出会うと戸惑ってしまうことがあります。
特にアスペルガー症候群の場合は、知的・身体的には何ら障害はないため、一見ごく普通に見えても、コミュニケーションや社会性で困難を感じている方がたくさんおられます。
この漫画の中からいくつか例を挙げてみましょう。

これは一番よく聞かれることですね。
相手の気持ちを察することが苦手で、思ったことをそのまま相手に言ってしまい相手を傷つけたり怒らせてしまうケースです。
「太っている人に『太っているね』と言って何が悪いんだ?」と、自分では悪気が全くないため相手が怒る理由がわからないのです。
こうしたことがトラブルになり、学校や職場で孤立してしまう人もたくさんいます。

「自分の立てたスケジュール通りに動かないと気が済まない」とか「決まったものが決まったところにないと混乱する」といったこともよく聞かれます。
こうした『こだわり』は一つのことに没頭して取り組む集中力を発揮することもありますが、集団生活で周りと協調することの難しさもあります。

言われたことをそのまま受け取ってしまう。
これもアスペルガー症候群(AS)の方に当てはまることが多いです。
「お風呂にお湯たまったか見てきて」と言われて、お湯があふれていても本当に見てくるだけでそのまま帰ってきた、という半分笑い話のような話もあります。

この「毎日やらかしています。アスペルガーで、漫画家で」では、ほかにも注意欠陥/多動性障害(AD/HD)や学習障害(LD)についても描いてあります。
また、続編の「ますます毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」も発売されていますので、発達障害について理解を深めたい方は読んでみてください。

出典)「毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で」沖田×華/ぶんか社